3asy to man!plate

もの書きの練習帳

ほんと、それとも、うそ

あなたと出会って、一緒に過ごした時間の長さなんて

そんなに大した事ではないよね。

「長さよりも深さだ」とか誰かが言ったのを

ずっと大事に胸にしまいながら

あなたとの日々を大事にしようとしてきたけれど

どうやらそれは「     」だったみたい。

昨夜のあなたはどうもおかしくて

今朝もそのおかしさを引きずっていて

なんだかあなたじゃないみたい。

 

はじめは余所行きだった私たちは、次第に距離を縮めて

馴れ合うようになっていったね。

手をつなぐことを恥ずかしがり、

次第にうれしく、次第に当たり前に、

そしていつのまにか手をつながなくなったね。

それは直接触れていなくても、きっと十分に満たされているからだよね。

 

あなたのとなりはいつも私で

私のとなりはいつもあなたになった。

 

私は十分に幸せを感じていたけれど、

あなたの余所行きの感じに、私はどきりとして

果たして知らないあなたの口から発せられる一言目は

どちらなのだろうと

怖いもの見たさな目を細めて待っている。