3asy to man!plate

もの書きの練習帳

置いてけぼりの気持ち

なんにも変わっていないつもりだった

私もみんなも

でもそれは気のせいで

みんな少しずつ、でも急速に

変化していた

私はまったくそれに乗ることができなかった

 

置いてけぼりの気持ちは

 

悲しいというよりも

もう何も感じずに、ただ静かに空虚な穴が

心に空いたような感じがした

 

大好きだったあの場所でさえ

年月がたつにつれて

景色が変化し、

街が変化し、

人が変化し、

もとある形をどうやら忘れたみたいで

ただ

昔の姿を求めている私だけが

ひとり取り残されたような

そんな感じがする

 

変わらないものは無いということは知っている

けれど

きっと変わらないものがあると

信じている

 

それがあたなだと思っていたけれど

 

取り残されたのは私だけだった?

 

置いてけぼりの気持ちを

少しも考えたことのない

置いていくものに言いたい

 

きっと変わらないなにかがある

置いていかれない理由がある

しかしそれが何なのか

一番知りたいのは私であってあなたなんでしょ?と

 

置いてけぼりの私は

いつもとなりにいるあなたに

心の穴をふさいでもらっていたけれど

そのあなたにも

置いていかれて

途方もなく

ただ静かな時間が広がっている

 

(2007.12.22)