3asy to man!plate

もの書きの練習帳

何を求めて、何に飢えているのか

メールの返信が遅くなった。ただそれだけのことに、何を憂いているのか。何をそこまで悲しんでいるのだろうか。

妄想は膨らむ一方で、自分を悲劇のヒロインに仕立て上げようと必死になり、悲劇のストーリーを頭の中で練りだしている。

「私のことを、それほど好きじゃなくなったの?」

「もともと、そんなに好きじゃなかったの?」

「私のことは、遊びだったの?」

鬱陶しい言葉の数々が頭の中をよぎっては消えていく。そしてまたよぎっていく。

つまらない。くだらない。世の中にありふれた恋愛話の数々。悩みや、相談の数々。

あふれにあふれかえっている、嫌というほど聞いてきた話。

それを私は自分の実体験としてなぞろうとしている。

あれほどまでに顔を顰めて聞いていた話、くだらない、ばかばかしいと揶揄していた話に、どっぷり自分から浸かろうとしている。

経験は全く役に立たない。むしろ、その経験(実体験)が自分にとってバージンであれば尚更、役に立たない。

自分は、頭で考えただけで、事態を解決できていた(と思っていた)勘違いヤローだということを実感する。

そして、無駄に知識ばかりを蓄えた頭でっかちになってしまって、どんどん臆病になっていることも実感する。

この先に何が起こるのか、わからない恐ろしさにただおびえて、怖さを隠すように攻撃的になっている。

ただただ、幼稚な26歳であった。