3asy to man!plate

もの書きの練習帳

あの時、私は静かに落ちていった

どうしてあの時、あなたは静かに泣いていたのか

その涙の理由を知りたかった

でも私にはそれを聞くことはできなかった

そんな勇気もなく、聞こうとしても声など出なかった

それくらいに、私は空っぽで阿呆だった

毛布に包まった二人の間には確実な何かがあった

言いようもない不安もただよっていた

外は晴れてきたらしいのに二人は長く暗闇だった

どうしてあの時、私も静かに泣いていたのか

その涙の理由を知りたかった

でも、それはとうにわかっていた

あなたと私は交わることはなかった

二人はそれほどまでに別物だったのだと、

理解した瞬間であった

あなたを支配しようとしても、

私を突き放そうともしても、

それはもはや、一人で踊っているようであった

すべてが今、この目の前で起こっては

瞬時に過去になった

一秒一秒が経っていくのを心音で感じた

涙は流れて乾いていった

私はどんどんどこかへ落ちていった